
『KUROBO HANDPAN SHU 初心者のためのハンドパンセミナー』より
ここ数年で、上の写真にもある、「ハンドパン」という楽器がなんとも言えないような、不思議な音色話題となり、一気に日本での知名度がどんどん上がってきましたよね。
以下の動画は、「峯モトタカオ」さんの演奏です。ストリートでハンドパンを引き続けているなんともすごい方で、ワタクシもたまたま渋谷で生の音色を聞いたことがあるのですが、あまりの音色にうっとりしてしまうほどでしたホントに。
ミーハーな僕はもうパーカッションしたくてうずうずしまくり!!
なんですが、
人がやってなさそうな楽器に手を出してみてえ!
みたいなひねくれ者なので独断と偏見の好みで、世界の民族パーカッションと、最新パーカッションを紹介していきたいと思います!!
1.世界の民族打楽器
A. アジア圏
・タブラ(インド)・マダル(ネパール)

まず最初にご紹介するのは、インドの伝統打楽器タブラ。インドの楽器といえばシタールも有名ですが、同様に有名なのが、このタブラ。周りのコックのようなものでチューニングをするらしいです。毎回チューニングする必要があるらしく、手間がかかるのですが、その分毎回違ったよさの音が出せるんだそう。
インドでは、叩き方によって、「Na」「Teke」「Tin」など、色々な種類の音にそれぞれの名前が付けられるうえ、たたく際の指圧によって音色が違ってくるらしいです。楽譜がないので、インドで教わる際には、音の名前をすべてこの「Na-Na-Teke-Na-Tin]、みたいな感じで教わるらしく、日本を代表するタブラ演奏者U-zhaanさんが苦労を番組で語っています。
うーん、奥が深すぎる…!ただ、独学は無理かな…?
・ガタム(インド)
鉄分で含まれた赤土を素焼きすることで、独特な音を出します。これもたたき方・音によって名前が異なるみたいで、覚えるのが大変そうですね… 主に南部の*カルナータカ音楽に用いられています。
*カルナータカ音楽とは?:12-13世紀ごろに北部デリーで王朝・宮廷が成立したことにより、インド音楽は、北部(ヒンドゥスターニ―音楽:イスラム文化の影響を強く受け、情緒的)と南部(カルナータカ音楽:インドの古典理論を受け継いでおり、ヒンドゥー色が強い)の2つの潮流に分かれたらしいです。
・ダン・ダー/リソフォン (ベトナムなど)
木琴や鉄琴ならぬ「石琴」とでもいうべきでしょうか。非常に原始的な作りながら、軽やかな音を奏でてくれます。石器時代で、世界各地で作られていたと考えられ、ケニアのビクトリア湖に住む原住民の使う「ロックゴング」や、中国・韓国などの磬などの似たような楽器が確認されています。
・モーニップ(ベトナム)
もはや楽器なのか、おもちゃなのかわからない領域まで来た感じですが、れっきとした楽器です。ただ、打楽器なのか、口琴なのかは釈然としないところですが… 口にスプーン部分を当て、口をすぼめたり、開いたりして、音色を変えることが出来ます。一応打楽器と分類しましたが、口琴に似た、泡がはじけるような、すごい軽やかな音を奏でてくれます。実際に演奏例をご覧ください。
シンギングボウル(チベット)
![シンギングボウル 槌目模様 12cm [SB06b] | aradhana / アラダナ](https://base-ec2if.akamaized.net/w=640,a=0,q=90,u=1/images/item/origin/2a5b874b555c525adfd24222baf12492.jpg)
もともとは、3000以上も前、ブッダ以前にチベットのラマ教の高僧が、用いていた仏具であったといわれています。確かに見た目は完全に仏具ですよね。しかし、その音色の美しさから時間とともに中国、ネパール、インドといった地域まで広がったものだと考えられます。
その安らかな音色には、倍音で構成されているとされ、浄化作用・ヒーリング効果があるといわれています。その効果から、現在日本でもシンギングボウルセラピーのお店や専門店ができるほどの人気を誇っています。
日本でいえば木魚みたいな存在が楽器になってるんだから面白い!
B.アフリカ・中東圏
・ジャンベ/ジェンベ(セネガル・ギニアなど)
ほんわりと中盤にかけてくびれていくゴブレット型のフォルムが特徴です。鼓面は、鋲で固定されておらず、ひもで固定されているだけなので、演奏前は、ひもを結ぶ強さによって鼓面のテンションを自由に変えることができるが、演奏中には融通が利かないらしいです。作り手によってジャンベのサイズはいろいろであり、それによって音質がそれぞれ異なるそうです。
13世紀以前の、マリ帝国が西アフリカを支配していた時期にまで期限が遡るといわれています。ギニアの1960年代以降の、伝統音楽を育成していく国策の中で、ママディ・ケイタらが活躍していました。その後フランスに亡命することになりましたが、結果的にジャンベが世界へ広がっていきっかけとなったそうです。実際、今ジャンベを取り入れるアーティストはどんどん増えています。
・ンゴマ/ハヤ(タンザニア・ルワンダなど)

スワヒリ語でンゴマは「太鼓」という意味だそうです。スワヒリ語が、アフリカ東部で広く国境を越えて用いられている言語なことからもわかるように、ンゴマはアフリカ東部、特にタンザニア・ルワンダ・などに広く伝わっていることがわかります。
アフリカ西部でポピュラーな楽器ジェンベの鼓面がヤギ皮なことが多いのに対し、ンゴマは牛皮や、シマウマの皮を用いることもありバリエーションに富んでいるんだそう。
アフリカ特有の「ン」から始まる固有名詞には、「ンゴロンゴロ」を含めまだ慣れないよ…
・ウドゥ(ナイジェリアなど)

「ウドゥ」とは、イボ語で、血管の意をさし、女性が、水差しとして使っている内に、大きな穴を使って演奏するようになったそうです。ベース音はその大きな穴を素早くたたくことによる音なのですが、上部に空いた穴によってピッチなどを自由に変えられるそう。
現在、このウドゥドラムは大いに注目されており、様々な改良版や、ウドゥをベースにした新しい楽器などが開発されている。似たような形状の伝統楽器に、キューバのボティーハがある。
・親指ピアノ(タンザニア・ジンバブエなど)
タンザニア製イリンバ ジンバブエ製ンビラ インドネシア製カリンバ
アフリカには、親指ピアノが広く存在しており、地域や大きさによって名前がそれぞれ異なります。
リンバ・イリンバ・ンビラ・カリンバなど
形状や大きさ、棒の数すらも決まっておらず、製作者側の好みで作られているらしい…(いい意味で適当な楽器ですね)アフリカだけでなく、インドネシアなどでも作られていて、オルゴールの起源とされています。
アース・ウインド・アンド・ファイアーのモーリスホワイトが愛用しており、世界に親指ピアノの存在が広まったとされています。彼は、マイクを使っていますが、ジンバブエでは、デゼという半分にしたひょうたんを周りに取り付けることで、音を増幅させるスピーカーとしています。
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